表題の通り、Kyoto Cabinetを64ビット版Windows 7にインストールした時の手順。
まず、Kyoto Cabinetのソースコードをダウンロードする。32ビット版のバイナリをダウンロードすると32ビット版アプリケーションから使えず、メモリがあんまり使えないので幸せにならない。Javaから使いたい場合はJavaのソースパッケージもダウンロードする。
また、Visual C++が必要になるので、入っていない場合はダウンロードしてインストールする。
コアライブラリのソースコードをダウンロードしたら、すずめのおどりあし kyoto cabinetに従ってVCmakefileを編集する。ただし.newを作る必要性は感じなかった(失敗すればまた圧縮ファイルを解凍して取り出せばよい)。
更に、LIBFLAGS=のところのライブラリパスも、もともと示されているディレクトリは32ビット版のライブラリだったりするので、64ビット版のライブラリに書き換える。当方の環境では「\Lib」→「\Lib\amd64」と書き換えた。存在しないパスは放置でよいようだ。
CL=の部分も、64ビット版に書き換えた(ここが32ビット版になっていると32ビット版のライブラリができてしまう。また、ここのビット数とライブラリのビット数が違うと色々まずいことになったりする。)
ディレクトリに入って
nmake -f VCmakefile libs nmake -f VCmakefile all nmake -f VCmakefile binpkg
とするとコンパイルされる。失敗したらエラーメッセージを見ながらがんばる。
するとkcwin32というディレクトリができる。kcwin32とあるがちゃんと64ビット版のファイルになっている。
Javaで使いたい場合はこのkcwin32をJava版のソースのディレクトリに入れる。
先ほどの同様の修正のほか、JDKのパスを自分の環境に合わせて書き換える。
nmake -f VCmakefile
とするとビルドされる。Java版はdllファイルをパスが通っているところ(Windowsなのでカレントディレクトリでよい)において、jarをビルドパスに通すとKyoto Cabinetのサンプルなどが動く。
Kyoto CabinetのライセンスはGPLやLGPLらしい(?)ので、完成したファイルを置いておく。上の面倒な手順を踏まなくともこの圧縮したファイルをダウンロードすると64ビット版Windowsで使えるはずである。ライセンスはKyoto Cabinetのライセンスに準ずるものになるし、もちろん無保証である。